再生医療現場レポート
エリア
東京都
変形性膝・股関節症の新たな治療選択肢 再生医療“APS療法”
ドクタープロフィール
東京医科大学卒。厚生中央病院、Loma Linda University Medical
Center、湘南鎌倉人工関節センター勤務を経て現職に
専門医・所属学会:日本整形外科学会 専門医、運動器リハビリテーション専門医、日本整形外科学会 認定スポーツ医、日本整形外科学会、日本人工関節学会、日本膝関節学会、日本股関節学会、アメリカ整形外科学会、AAHKS(American
Association of Hip and Knee Surgeons)、ISTA (International
Society for Technology in Arthroplasty)
ドクタープロフィール
福井大学医学部卒業後、国民健康保険関ヶ原病院、高山赤十字病院、湘南鎌倉人工関節センターを経て現職に。2012から2年間フロリダ大学留学
専門医・所属学会:日本整形外科学会
専門医、日本人工関節学会、日本股関節学会、日本再生医療学会、AAHKS(American
Association of Hip and Knee Surgeons)、ISTA (International
Society for Technology in Arthroplasty)
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膝関節が痛くなる原因や治療法にはどのようなものがありますか?
K-L分類
塚本 膝関節の痛みの原因として最も多いのは変形性膝関節症です。変形性膝関節症は、膝関節でクッションの役割をしている軟骨がすり減り、大腿骨と脛骨がぶつかり合うことによって痛みを生じます。変形性膝関節症と診断された場合、病期の目安となるK-L分類で軽度から中等度に該当する患者さんについては、標準治療(保険適用)として、鎮痛薬の服用や湿布薬による薬物療法、関節内へのヒアルロン酸注射、リハビリといった保存療法と呼ばれる治療を行います。膝への負担を軽減するために、体重コントロールも重要です。
リハビリはどのようなことをおこなうのですか?塚本 リハビリには、大きく物理療法、理学療法、運動療法とあります。物理療法では、温熱や牽引機などの物理的な手段を使って痛みの軽減や関節の動きをスムーズにするためのリハビリを行います。運動療法は、ある程度痛みが取れてきたときに運動によって筋力を鍛えることで、さらに痛みを軽減させることを目的に行います。変形性膝関節症の場合は、膝関節周りの筋肉、特に太ももの前側の大腿四頭筋を鍛えると、関節軟骨のすり減りが筋力で補われ、膝の痛みが軽減することがあります。最近は、一定の圧力で、その人に適したオリジナルの負荷をかけ、高齢者でも安全に筋トレができるマシンが開発され、導入している医療施設もあります。理学療法は、主に手術後、血流や関節の拘縮(こわばり)を改善するために、個々の患者さんのそのときの状態に合わせて、物理療法や運動療法を組み合わせて行います。膝に痛みがあると、足関節や股関節、腰椎といった隣接する関節が悪くなることがあります。膝の痛みはすべからく取り除いたほうが、その後、他の関節の痛みは出にくいと考えられるので、リハビリは非常に大切です。
膝関節の痛みで再生医療での治療を考えている方にメッセージをお願いします塚本 膝の痛みというのは本当につらく、歩行が制限されると非常に不便です。膝は、人間の基幹となる関節なので、痛みがつらい場合にはがまんせず、ありとあらゆる治療法を試していただきたい。その選択肢の一つとしてAPS療法があります。APS療法は決して怖い治療ではなく、ごく身近な治療法です。再生医療だからとあまり身構えずに、医師からしっかり説明を聞くということが、まずは大切な一歩だと思います。
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