再生医療現場レポート
変形性関節症で注目される再生医療
APS療法は新たな治療選択として期待
ドクタープロフィール
平成11年 東京医科歯科大学卒
専門分野:股関節外科、脊椎脊髄外科、リウマチ外科、救急外傷外科
専門医:日本整形外科学会専門医、日本整形外科学会認定脊椎脊髄病医、日本整形外科学会認定運動器リハビリテーション専門医、日本整形外科学会認定リウマチ医、日本病院総合診療医学会専門医
所属学会:日本整形外科学会、日本股関節学会、日本脊椎脊髄病学会、日本救急医学会、日本リウマチ学会、日本リハビリテーション医学会、日本人工関節学会、日本病院総合診療医学会
エリア
沖縄県
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治療を受けられない人はいますか?
年齢制限は特にありませんが、重篤な疾患のある方やガンを治療中の方など治療を受けることができない場合があります。そのため、治療を希望される場合は、医師に治療が受けられるかどうか確認したほうが良いでしょう。
効果はどのくらいで表れますか?個人差はありますが、約1週間で効果が表れる方もいます。私自身、1週間ほど経って、楽になったと感じました。ただ急に良くなったというよりも、それまでは10分歩くと膝が痛くなったり、歩くのが辛いことも多かったのですが、いつの間にか階段の上り下りがかなり楽になり、ふとした時に出ていた痛みが出づらくなったと感じています。
治療効果は、約1年間は効果が続くと考えられています。中には、レントゲン画像を診ると、膝関節のクッション部分が少し分厚くなってきたりする方もいます。 PRP・APS療法を繰り返すほど治りが早いというわけではないと思いますが、治療を行うことにより、変形そのものがある程度修復される可能性はあります。それによって以前より痛みが出づらくなったりすることも期待できるのではないかと思います。 もしも1年後に治療効果が切れた場合でも、もう一度治療を受けたいという希望があれば、全身状態などに問題がなければ治療を行うことも可能です。再生医療を受けたいと思っている患者さんにメッセージをPRP療法・APS療法などの再生医療は、これまでの治療法に取って代わる新たな治療法ではありません。あくまでも、新たな選択肢のひとつとして考えていただきたいです。ただ、個人的には、かなり効果に期待しており、特に若い方におすすめしたい治療法です。
関節に痛みがあっても、なかなか病院を受診される方が少ないと感じています。自己判断で民間療法などを試す方も多いかもしれませんが、まずは専門医に相談しましょう。自分の膝が今どのような状態なのかを正しく理解して、その後、どのような治療をしたいか、専門医と一緒に考えてもらいたいと思います。
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