再生医療現場レポート
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治療時の注意点や副作用、治療を受けられない方はいますか?
PRP療法・APS療法は、ご自身の血液を用いるので、安全性が高く、副作用も少ないといわれています。また海外で行われたAPSのある臨床試験では、関節内に生理食塩水を注入した時と、APSを注入した時に、副作用の発生率に差はありませんでした。一方、日本国内で使用され始めてからは、投与後、数日間は腫れやこわばり、痛みなどを感じたという報告があります。これは、時間の経過とともに治まるものなので、慌てずに様子をみたほうが良いと思います。ただし治療効果や副作用の現れ方には個人差があります。
白血病や関節リウマチなど活動性の炎症、膠原病などをわずらっている方などは治療を受けることができませんが、年齢制限はなく、高齢の方でも行うことができます。
治療を受ける際に、消炎鎮痛剤など服用されているお薬を一時的にとめていただく場合があります。そのため、治療をお考えの方は、医師に服用しているお薬や既往歴、現病歴、不安や気になることを相談し、ご自身が納得した上で治療を選択していきましょう。効果はどれくらいで現れますか? またくり返し行っても問題はないのでしょうか?APS療法は効果発現まで多少時間がかかると言われており、3ケ月から半年ぐらいで最大の効果が出るといわれていますが、個人差があるため、早い方では1週間ほどで効果が出たという方もいます。効果が出るまでの時間にはばらつきがあるということは知っておいたほうが良いでしょう。
くり返しの使用は、理論的には問題ありません。APS療法は基本的に年1回とされていますが、PRP療法にはいろいろな種類があり、年に何回かの追加投与が可能なタイプもあります。いずれにしても、先述の通り効果発現までの期間があるため、3ヵ月以上は待ってから、もう一度治療を行うのかを検討したほうが良いと思います。両膝が悪い場合、APS療法を同時に行うことはできますか?APSを同時に両膝に投与することは可能です。しかし、投与後、先述のような腫れ・痛み・熱感などの症状が出る場合もあるため、両膝同時に投与すると、日常生活に支障が出ることもあります。両膝への適用は、患者さんの状況や病院ごとの取り決めによるものも大きいため、医師と話しながら検討しましょう。
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