再生医療現場レポート
膝の痛みの治療は、保存療法や再生医療、
手術など早期に受診すると選択肢が広がります
ドクタープロフィール
専門医・認定など:日本整形外科学会 専門医、日本整形外科学会
認定脊椎脊髄病医、日本整形外科学会
運動器リハビリテーション認定医、日本スポーツ協会
公認スポーツドクター、アビスパ福岡 チームドクター
チーフ、日本脊椎脊髄病学会 指導医、日本医師会認定産業医
所属学会および役職:日本整形外科学会、日本脊椎・脊髄病学会、日本脊椎脊髄手術手技学会、日本関節鏡・膝・スポーツ整形外科学会(JOSKAS)、日本骨折治療学会、日本人工関節学会、日本臨床スポーツ医学会、福岡県サッカー協会
医事委員、西日本整形・災害外科学会、日本整形外科スポーツ医学会、日本再生医療学会、日本運動器科学会
エリア
福岡県
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APS療法はどのくらいで効果が表れるのですか?
一般的に治療を受けた3~6ケ月ほどで治療効果が表れるといわれますが、早い場合は、1週間後に効果を実感したという方もいます。治療を受けた7割の方が効果を2年間感じているという海外での報告や、1年間で半数程度の方が効果を感じているという国内の報告もあります。まだまだ色々なデータの蓄積が乏しい状況ではありますが、APSの治療効果が切れたらもう一度APS療法を受けることも可能ですし、その時になり手術を検討することも可能です。
APS療法後は、どのようなことに気を付けたら良いでしょか?治療後は厚生労働省への報告義務があるため、一般的なパターンでは、1週間後、1カ月後、3カ月後、半年後、1年後と定期的に来院していただき、それ以降は半年ごとに経過を見ていきます。治療にともない腫れや痛みが出ることが多くあります。そのような場合は、氷などで冷やしていただくのですが、ほとんどの場合4~5日で治まります。自宅に帰られてからは、できる範囲の日常生活は特に問題ありませんが、重たいものを持ったり重労働はできればしばらくの間は控えたほうが良いでしょう。一般の方なら1週間くらいでスポーツをすることも可能ですが、アスリートの場合は4~6週間程度は様子を見てから復帰したほうが良いため、主治医に相談しながらどのようなことを行って良いかご相談いただきたいと思います。
膝に痛みを抱えている方やAPS療法を検討される方へ、メッセージをお願いします変形性膝関節症の場合、変形の度合いがまだ軽度であれば、ほとんどの場合は保存療法で痛みが軽減し手術を受けずにすみます。痛みを我慢し続け、変形が末期の状態だと保存療法では改善が期待しにくく治療の選択肢が限られます。しかし手術の前にAPS療法という新たな治療法が加わったことは、手術が必要といわれている方だけでなく、色々な治療を試したけど効果がないといった方々へ期待が持てるのではないかと思います。ただAPS療法は、まだまだ情報の蓄積が少ないため明らかになっていないこともあります。治療を検討される場合は、医師と十分に相談し、ご自身がしっかり納得いただいたうえで、治療を受けるようにしましょう。
膝に痛みや違和感があれば早めに専門医に相談し適切な治療を受けましょう。
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