再生医療現場レポート
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PRP療法やAPS療法はどの施設でも受けられるのですか?
PRP療法やAPS療法は、厚生労働省が定める再生医療法(再生医療等の安全性の確保等に関する法律)のもとで行われています。そのため血液からPRPやAPSを抽出する際のキットや、それを調整する施設にも厳しい安全基準が設けられており、施術の手順も細かく決められています。PRP療法、APS療法ともに、それらの厳しい条件をクリアし、申請が受理された医療施設のみで行われています。再生医療法のもと厳しい安全基準が設けられていることは、治療を受けられる患者さんの安心感につながるのではないでしょうか。
費用についてですが、現時点ではPRP療法、APS療法ともに治療は健康保険が適応されず、全額自己負担となるため、通常よりも高額になります。また医療機関によって、治療する身体の部分や費用が異なりますので、ご興味のある方は、実施されている医療機関へお問い合わせいただいたほうがよいでしょう。APS療法はどのように行われるのですか?APS療法を受けるのに、入院や食事制限の必要はありませんが、治療当日は、風邪をひかないよう健康に気を付けるようにしましょう。治療は、患者さんの静脈血を約55ml採血し、それを特殊なキットに入れて一度遠心分離器にかけ、まずはPRPを抽出します。そのPRPを別の特殊なキットに入れてさらに遠心分離器にかけ、抽出されたAPSを患者さんの膝関節内にエコー(超音波画像)で確認しながら注射します。治療は1回の注射のみで、かかる時間もトータルで1時間程度ですから、患者さんにとっては非常に負担の少ない治療法だといえるでしょう。またPRP療法やAPS療法はご自身の血液を使うので、薬など他の治療法と比べアレルギーや免疫の拒絶などの副作用は少ない身体に負担の少ないことが特徴だと思います。
APS療法
APS療法の効果はいつ頃から表れるのでしょうか?投与直後から反応が始まり2週程度から効果を自覚できることがありますが、1ケ月後くらいに痛みが軽減したと感じられるようになったとおっしゃる方や、3ケ月後に効果を感じた、逆に効果を感じなかったとおっしゃる方もいます。効果を実感できた場合、1年程度効果が期待されると思いますが、治療の効果や効果の持続時間は個人差があるということはぜひ知っておいてもらいたいですね。また効果を実感し痛みが治まってきても、膝に負担をかけないようダイエットに心がけ、膝を支える筋力トレーニングはぜひ続けるようにしていきましょう。
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