再生医療現場レポート
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CHAPTER 01保存療法では満足できなかった時に期待されるAPS療法
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CHAPTER 02APS療法後の注意点と、筋力トレーニングを続ける効果
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CHAPTER 03ご自身がしっかり理解し、納得した治療選択を
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APS療法を受けるまでの流れや、治療後に注意することはありますか?
アイシング
APS療法については変形性関節症に対する新しい治療方法となりますので、治療開始の前に十分にカウンセリングを行います。APS療法を選択されることが決まりましたら施術日を決定しますが、APS療法は自由診療となります。治療当日は、まずは採血していただき、その後、抽出されたAPSを関節腔内へ注射します。APS投与後はしばらく安静にしていただいて、特に問題がなければそのままご帰宅いただくことになります。
治療後、約6、7割の患者さんに腫れや痛みが出ると言われています。通常、一週間ほどで改善しますが、その間はアセトアミノフェンなどの抗炎症作用のない鎮痛剤を使用したり、患部を冷却したりして対処します。APS療法後どのくらいたってから効果を感じられるのでしょうか?また、効果はどのくらい続くのでしょうか?APS療法は痛み止めのように即効性のある治療法ではありません。ご自身の血液に含まれている〔炎症を抑えるサイトカインや成長因子〕を濃縮したものを注射することにより炎症を抑えて、痛みを軽減させる治療法です。早い方では1週間ほどで効果が出たという方もおられますが、1~3ヶ月で効果が見込まれます。ただ3~6ヶ月ほどしてから症状の改善を自覚されたということも報告されていますので、効果がすぐ出なくても心配しないで経過を見ていただければと思います。また1回の注射で1年ほどの効果が継続すると言われていますが、1年以上効果があるケースも報告されています。効果を実感された方で、症状が再発した場合には新たにAPS治療を行うこともできます。
APS療法後も続けたほうが良いことはありますか?等尺性筋力訓練(膝を伸ばした状態で
太ももに力を入れたり抜いたりする)APS療法後、痛みや腫れが出ている間は、運動や激しい動きは避けるようにしましょう。その期間は膝を伸ばした状態で太ももの筋肉(大腿四頭筋)に力を入れたり抜いたりするといった、関節を動かさずに筋肉を鍛える筋力トレーニング(等尺性筋力訓練)を行うことが大切です。痛みが改善してきたら、太ももやお尻の筋肉を鍛えていきましょう。近年では治療後、リハビリテーションを継続した方としていない方を比べると、継続した方のほうが膝の症状が改善したという報告もあり、担当の先生と相談してリハビリを行っていただくことが大切と思われます。また体重増加も関節の負荷がかかりますので、体重コントールを意識していただくことも大切だと思います。
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