股関節の痛みの原因は、子供の頃の股関節
脱臼(だっきゅう)や
臼蓋形成不全(きゅうがいけいせいふぜん) といった障害によるものや、加齢や骨折によるものなどがあります。骨折以外の症状は、長期間かけて徐々に進行し、痛みのために歩行が困難になることもあります。
股関節の軟骨が、摩耗や加齢によってすり減ることで起こります。子供の頃からの
先天性股関節脱臼(せんてんせいこかんせつだっきゅう)の後遺症や、股関節が浅い
臼蓋形成不全(きゅうがいけいせいふぜん) などが原因となることが多いですが、加齢により軟骨が減ってしまうことが原因になることもあります。
症状としては、歩行時などに脚の付け根(股関節)が痛み、股関節の動きが制限されるようになります。痛みが強い場合は、人工股関節置換術や
骨切り術を行うことがあります。
大腿骨(だいたいこつ)の骨頭部分の血流が悪くなり、骨の細胞が死んでしまう(
壊死(えし))病気です。他の病気の治療で、ステロイドを大量に服用されている方やアルコールの飲酒量が多い方の発生率が高くなりますが、発症の原因が不明なこともあります。
壊死(えし)が進行すると、
大腿骨(だいたいこつ)の骨頭や股関節が変形し、痛みも強くなります。
症状としては、
変形性股関節症(へんけいせいこかんせつしょう)の方と同様ですが、痛みが強い場合は、人工股関節置換術を行うことがあります。
- ・初期は軽度の痛み
- ・進行すると骨頭や関節が変形し、痛みが増す
股関節の
大腿骨側の大腿骨頚部の骨折です。
骨粗鬆症(こつそしょうしょう)などで骨がもろくなった状態で転倒した際などに起こりやすく、高齢者、特に女性に多くみられます。
骨折のため、痛みと腫れを伴い、歩行が困難になります。骨折の状態や位置により、治療方法は異なりますが、多くの場合は骨接合術や人工骨頭置換術(人工股関節置換術)などの手術を行います。