肩関節の痛みの原因として、関節が
炎症(えんしょう)を起こしてしまう「関節炎」や、関節を動かす
「腱板(けんばん)」の損傷が挙げられます。なぜ、
炎症や
腱板の損傷が起きてしまうのでしょう? どうして痛くなるのでしょう?
まずは肩関節の仕組みや働きを知って、痛みの原因を理解しましょう。
肩関節は、
上腕骨(じょうわんこつ)と肩甲骨(けんこうこつ)で構成されるボールとソケットのような形状の関節です。肩関節のボール部分は
上腕骨の丸い骨頭(ボール)が、
関節窩(
グレノイド)と呼ばれる肩甲骨のくぼみ(ソケット)にはまり込むような形になっています。この連結は、ゆるやかなので、腕をさまざまな方向に動かすことができます。また、関節の周りにある
軟骨、筋肉、
腱が肩関節を支えることにより、安定性を保っています。
肩の痛みの原因は、病気に伴うものやケガによるものなどがあります。症状は、長期間かけて徐々に進行する場合や、ケガなどの衝撃で突発的に始まる場合もありますが、どちらの場合も痛みのために肩や腕を動かすことが困難になることが多いです。肩関節の
可動域(かどういき)が広い(腕を上下左右に大きく動かせる)ために起こりやすい病気やケガもあります。